加賀友禅の奇才 向秀三先生作の
松竹梅鶴遊図 黒留袖
繊細な技術を競う傾向の加賀では非常に 力強く大胆な珍しい逸品です
加賀友禅は、金沢市を中心に生産されている手描き友禅染の着物です。その歴史は古く、江戸時代に宮崎友禅斎が加賀に移住し、当地の伝統的な染色技術と、京友禅の技法を融合させて、現在の加賀友禅の基礎を築いたと言われています。
加賀友禅の特徴は、その繊細な手描き模様です。花鳥風月や風景、人物など、さまざまなモチーフが、熟練の職人の手によって、丁寧に描き上げられます。また、加賀友禅の染色には、高級な絹織物が使用されることが多く、その美しさと高級感は、国内外で高く評価されています。加賀友禅の作家は、加賀染振興協会に所属する、一定の技術と経験を有する職人です。加賀友禅の伝統を守りつつ、新たな表現にも挑戦する、さまざまな作家たちが活躍しています。
向秀三(むかい しゅうぞう)さんは、1930年生まれの加賀友禅作家です。金沢市の生まれで、加賀友禅の老舗である「中村友禅」の五代目当主を務めました。1980年には、加賀友禅の振興と発展を目的とした「加賀友禅協会」を設立し、会長を務めました。
伝統的な加賀友禅の技法を守りながら、現代的な感覚を取り入れた作品を次々と発表し、その才能は「奇才」と称されました。モダンなタッチで描かれた、花鳥風月や風景をモチーフにしたものが特に有名です。これらの作品は、従来の加賀友禅の枠にとらわれない、新しい表現が特徴となっています。
また、向秀三さんは、加賀友禅の普及にも尽力しました。1980年には、加賀友禅の振興と発展を目的とした「加賀友禅協会」を設立し、会長を務めました。また、全国各地で講演やワークショップを開催し、加賀友禅の魅力を伝えることに努めました。このように、向秀三さんは、加賀友禅の伝統を守りつつ、新たな表現にも挑戦し、その魅力を広めた「奇才」であると言えるでしょう。